[ 13th – 憲法修正第13条 – ] 感想
13th – 憲法修正第13条 –
現代の米国の社会問題に、アフリカ系アメリカ人の”大量投獄”がある。黒人が犯罪者として逮捕されやすい事実を学者、活動家、政治家が分析するドキュメンタリー映画。
2016年10月8日に公開。映画評論家からは高い評価を。
監督は黒人の奴隷制度が受刑者という形で永久的に続くと映画を通して伝える。
以下、微ネタバレ含みます
自由の国の受刑者数の割合は25%
統計上アメリカの人口は世界の人口の5%だが
受刑者数は世界の25%を占める。
自由の国に受刑者は4人に1人いるという計算。
極めて異常。
黒人に選択肢はなかった
冒頭のインタビューで
“歴史はただの偶然の産物ではない。
白人の場合、祖先の選択があって今に至る。
だが黒人の場合。祖先に選択権はなかった。
その両者が集って今の世界がある。
それを理解しなければ前へ進めない。”
と語られていたが全くその通りだ。黒人には選択権がなかった。
“なかった”ではなく”与えられなかった”の方が正しいだろう。
約1時間40分のドキュメンタリー映画には
大量投獄、人種問題はもちろん南北戦争後のこと。KKK。
移民後。麻薬戦争など。歴史の勉強にもなる。
修正第13条の抜け穴
自由を保障するが犯罪者となれば適用されない。それは今でも変わらない。
昔から黒人は犯罪者。
邪悪な者で排除すべき者としてイメージされてきた。
今でも続く黒人差別
昔から待てと聞かされ続けた。
黒人ならみんな聞き飽きるほど言われた言葉だ。
だが待ての意味は”諦めろ”と言う意味だ。
今でも大勢が恐れている。
奴隷制度はいつ終わるの?
形を変えて法の抜け穴を見つけ、奴隷制度は永久的に続くのだろうか。
生涯のうちに投獄される可能性
白人の場合 17人に1人
黒人の場合 3人に1人
全米人口のうち黒人男性はたった6.5%
だが、全受刑者の40.2%を占める黒人男性。
この数字が意味するのは?
黒人は犯罪者として鎖に繋がれる。
肌の色が違うーたったそれだけで奴隷制度を作り、差別、虐殺。
白人至上主義からすれば日本人、アジア人も同じ。
“純血の白人以外”は”雑種”は差別対象なのだろう。
まとめ
ところどころ入るblack musicがめっちゃcool!
映像もオシャレ。私は黒人が築き上げてきた文化や音楽が大好き。
黒人の気質も好き。人それぞれですよ、白人にも悪い奴はいるし
日本人にも黒人にも。関係無いです。肌の色や国なんて。
他にもオバマが初めて刑務所を訪れたくだりや、クリントン氏トランプ氏も出てくる。
度々問題になっていた白人警官が黒人男性に暴行/射殺する事件など。
今の時代でも理由も無く黒人というだけで殺された若者たちのこと。
とにかく観て欲しい。書ききれない!
以前レビューしたいじめ問題を取り上げた映画のように
A Girl Like Her / ガールライクハー ネタバレ。
終わらない問題なのかも知れないが、
そんなステレオタイプのクソつまらん人間が減ることを祈る。